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STORY 25

  必殺鉄トカゲ見参

更新日:2008年4月13日


本作は、脱獄モノ。
ルパン・次元・五右ェ門の絆が垣間見える作品でもあり、
銭形警部とルパンの関係をうかがえる作品にもなっています。

【原作ネタ】
原作新ルNo.18「鉄トカゲ(前篇)」、No.19「鉄トカゲ(後篇)」が元ネタ。

【鉄トカゲと刑務所長】
鉄トカゲ…ジョーズ?わざわざ顔を描く必要があったのでしょうか。
所長の趣味なのかもしれませんが…。恐ろしくも憎たらしい鉄トカゲも、可愛く見えてしまいます。
所長の声優さんは、管理人の大好きな「俺はハマーだ」トランク署長役・内海賢二氏。

【冒頭・自動車盗難】
不意をつかれるルパン・次元・五右ェ門の三人組。ちょっとお間抜け。
ルパンと次元は殴られます。ゴエも見ていないで、なんとかしなさいよ。
車を盗られちゃったじゃないですか。

【五右ェ門】
原作ネタのためか、脚本が混乱しているのか、五右ェ門の口調が原作寄りです。
ゴエ「ちょっと来てくれ。不二子から手紙だぜ」
「だぜ」なんて、セカンドの堅苦しい感じの若武者・五右ェ門らしくないですが、こんなゴエも管理人は好きです。
一人称も「俺」。新鮮ですね。

【脱獄モノ】
助けを求める不二子のために、捕まるルパン。
そんなルパンに付き合う、次元と五右ェ門。
わざと捕まるル次五の三人組。このパターンは多いです。
セカンドだけでも、「とっつぁん人質救出作戦」「毒薬と魔術とルパン三世」「クラシック泥棒と九官鳥」などなど。
このわざと捕まる余裕っぷりが、ルパン一味の大物ぶりを感じられて、いいですね。
捕まったって、簡単に脱獄できるからたいした問題ではない、ということでしょう。
『ルパン』で脱獄モノと言えば、ファースト「脱獄のチャンスは一度」が傑作として名高いです。
「脱獄のチャンス~」で緊迫した脱獄ネタをやったことを考えると、あまりにも簡単に脱獄できてしまって拍子抜けですが、
肩の力が抜けた演出をすることによって、ルパン一味の余裕ぶりを上手く描いていると思います。

【刑務所にて】
鉄トカゲを見て、ルパン「自由をエサに処刑かよ」
見せ掛けの自由なんて大嫌いな自由人・ルパンらしいセリフです。
次元「俺達はたかが銀行強盗未遂のはずだぜ」…前科何犯の国際指名手配犯が何を言っているんですか。
ちょっと調べれば、殺人容疑もボロボロ出てくるでしょうが、特に次元!

【治外法権と司法手続】
ルパン一味を回収に来る銭形。
治外法権はどうなっちゃったの?
外交問題を盾に、囚人を回収するなんて、国連に知れたら問題になるのでは?
確かにこの国の法律は、囚人の人権を蹂躙してはいるのでしょうが、それとこれとは別問題です。
いや、ICPOに連行されるのならいいのかな。
(現実のICPOは捜査権がないことは、ルパンファンならご存知だと思います)

そもそも、逮 捕されてすぐに刑務所に連行されること自体おかしいんですけどね。
逮捕されるとまず、留置場、そして裁判をを経て有罪判決を受けてから、刑務所で服役のはず。
「ルパン」では、裁判なしでいきなり刑務所に送り込まれます。
テレスペ時代に入ると、さすがに、この手の脚本は無くなりますが・・・。
(テレスペでルパンが拘留されているのは、おそらく留置場だと思います)
まあ、こんな野暮なことを言っていては、「ルパン」は楽しめません。

【ルパンの国籍】
ルパンは国籍不明、ということになっていますが、この話では「日本人」と呼ばれています。
銭形警部も「日本の囚人」と言っていました。(原作でも同様です)
セカンド「南十字星がダイヤに見えた」では、「日仏混血ルパン三世」と、ルパン本人が言っていました。
一回きり設定がデフォルトの「ルパン三世」。
とは言え、各作品でどのように彼らのプロフィールが描かれているのかを見ていくことは、ファンの楽しみの一つでもあります。

【銭形警部とルパン一味】
ためらいながらも、自ら、鉄トカゲ追跡ボタンを押す銭形。
原作とおなじ演出になっています。
原作新ル最終話では、周到な計画を立てて、ルパン一味を爆死させようとした銭形警部らしからぬとも思いますが、
このあたりの感情のゆれも、銭形警部の人間味を感じさせてくれます。

囚人番号は3333(ルパン)、3334(次元)、3335(五右ェ門)
ルパンとゴエは名前と末の数字を合わせています。このあたりは原作らしい文字のお遊びですね。
ちなみに、3336は不二子です。不二子だと「2」を使ってほしいところですが…。
ルパンたちより先に収監されていたのだから、3332で数字が若くてもいいはずなのに、どうして6にしたのでしょうか。


銭「私とルパンの間には、捕らえるものと捕らえられる者のルールがあったのです。」
このセリフは、ルパンと銭形警部の関係をよく表していると思います。

【逃走劇】
崖を越えるときに、ル「ホップ」次「ステップ」五「ジャンプ」
鉄トカゲをまくために、上着を脱いでいく三人。
ゴエの脱ぎ方は変です。着物は、袴から脱いでいくものでしょう。原作では、袴からでしたね。
銃で鉄トカゲを撃つ次元。しかし、鉄トカゲには効きません。
五「無駄だ。よしな」この口調も原作寄りです。
斬鉄剣では、鉄トカゲを斬れないのでしょうか?

【三人の友情】
本作で管理人が一番好きなシーンは、鉄トカゲを竪穴に落として、三人が別行動を取る場面です。
ルパン「三方に別れようぜ。落ち合う場所は例の場所だ」
次元「じゃ、あばよ」
そう言って、ここで、三人が手を重ね合わせます。
さらっと流れるシーンなのですが、お互いに無事を祈るところが絆を感じさせてくれます。
ルパンが、行動の方向性を示して、次元がそれを受ける。
ゴエは何も言いません。無口で、ルパンや次元を信頼している五右ェ門らしい演出です。
手の色が、三人とも違うのもポイントですね。
しかし、こんないいシーンでも、全員パンツ一丁(ゴエは褌)。
そこが、セカンドシリーズらしい力の抜け加減ですね。
制作陣が狙ってやったのかはわかりませんが、「ファミリー向け」に笑いどころを用意することで、演出上のいいさじ加減になっていると思います。
これをかっこつけてやられたら、逆に臭いシーンになってしまったのではないでしょうか。

【ラストシーン】
爆風の上手く利用して、バルーンで逃げるル次五不。
銭形「ルパンめ、生きていたのか、よかった」
とっつぁんも、あの大爆発の中、よくぞご無事で。

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