[SPECIAL] 2
 ヘミングウェイ・ペーパーの謎

更新日:2008年3月2日

放映日:90年7月20日
監督:出崎統
脚本:柏原寛司
キャラデザ:古瀬登

・ストーリー
ル次五が三人とも別陣営でっていう設定は、セカンド「オリオンの王冠は誰のもの」を彷彿とさせる。
この手のネタなら、ぶっちゃけ「オリオン」の方がおもしろい。
でも、ル次五三人がそれぞれ活躍していたのは嬉しい。

・作画
だから、マモーリスペクトは(略)

・アクション 
ラストの次元VSゴエは最大の見もの。面白かったです。
昔の作品なので今の動きで言っちゃ駄目なんだろうし(それを考えるとカリオストロの動きはすごい)

・世界観 
西部劇的っていうか、荒廃した舞台をベースに展開する物語が意外にルパンに合っていました。

・OP&ED 
印象なし。

・ゲスト 
両陣営のボスがギャグだったのが面白かったかな。
ヒロインのマリアは地に足が着いていて、好感のもてる女性です。
不二子がゴージャスで生活感のない美女なので、こういうタイプをもってくるのは上手いな、と。

・ルパン 
自由気ままに、自分が欲しいものを盗むルパンが帰ってきた。それだけでも満足。
「降ります。でも降ります」と着陸しないところで、自主的にセルフシャトル(?)で降りるルパンがいい(山田さんの発音もとぼけてていいんです)。
次元と五右衛門が自分とともに行動してくれない、というある意味「ルパン最大の危機」をもっとじっくり描いて欲しかった。
ヒロインとの関係もべたべたしないのがよい。

・次元 
お約束の過去の因縁相手登場。
ルパンの頼みを無下に断るけど、マッシュと決闘する前に(死を覚悟した時に)、ルパンに会いにマリアのバーに行くところは、仲間を思っていていい。
「五右ェ門もいたのか、良かった」というセリフは、次元なりの三人の関係への惜別を表しています。
ゴエにパンドラの箱の場所を教えたり、自分のことでいっぱいいっぱいだけど仲間のことを忘れたわけではないのです。 

・五右ェ門 
ルパンの盗みの手伝いは無下に断るけど、次元の決闘には助太刀を申し出る。
泥棒稼業よりも友情を重んじるゴエは、らしくっていいです。
セカンド「コンバットマグナム」でも、次元の代わりに決闘するって言い張っていたもんな…。
ゴエの機転で次元との最後の決闘もやりすごせたり、斬鉄剣だけじゃなく、判断力もある人物として描いてあって良かった。
ゴエって、ルパンと次元大好きでそれが大前提。泥棒稼業は二人がやっているから、自分もやっているって感じがします。

・不二子 
愛人まがいの秘書をやっているっていう時点でだめ。
指紋をとるならキスしたり抱かれなくても、グラスワインとかペンとかでいいんでは?
セカンドの「シェークスピア」で、グラスワインからブレナン長官の指紋を取っていたではないですか。安っぽくなってて残念でした。

・銭形 
投獄されたまま…。
扱いに困るのなら、出番がなかったほうがましだったかも。
ギャグ要員というより、作品的に、スタッフのお荷物扱いされているのが見え見えなのがひどい。

・ル次五の仲間度 
別陣営にいても、三人とも仲間。本作のテーマの一つだったと言えます。
でも、なーんか未消化なんですよ。
「鉄トカゲ」「熱いお宝」「コンバットマグナム」あたりの方が、三人の距離感や仲間関係を上手く描いていました。

・総合
私がルパン三世に求める、「ルパンと次元と五右ェ門の物語」を描こうとしてくれたところを評価。
ゲストヒロインもいい感じでした。
ル次五も、それぞれ自分を持っていてよかった。
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